異世界パチンカス 2話目

いらっしゃいませー!

いらっしゃいませー!

 

「おいツバサ。こんなの初めて見たぞ…」

「なんだこれ…」

そこには30人程の店員が頭を下げながら客を出迎えていた。

「やっぱ西暦1イベントとなると訳がちげーな。」

「よっちゃんはいつも通りウマ娘無双で負けるよw」

そんな会話をしながら店員の花道を横目に、僕達はパチンコの島に向かっていた。

「おいツバサ。あれ新台のPマツコ・デMAXじゃね?w」

僕も気になってた台だ。

僕とよっちゃんはほぼ満席の島にカニ歩きしながら入った。

「たまたま並びで空いてるじゃん!ツバサ、これで決まりだな!」

「いや勝手に決めるな!まあでも、他の台ほぼ埋まってるしこれ打とうか。」

「よーし決まりだな!先に当たった方が昼飯奢りでw」

いつも通りの謎勝負が始まった。

「まず一枚目〜。さらば菅直人!」

 

 

パタン

 

よっちゃんがお金を入れたタイミングと同時に店内が真っ暗になった。

ざわざわ   ざわざわ

「おいおい停電か?あ、俺の菅直人返せ!」

よっちゃんが台パンしていると、店内アナウンスが流れた

「え〜皆さん。西暦1イベントにお越しいただき、誠にありがとうございます。」

「なんだ??」

よっちゃんはキレながら天井に返答していた。

「いきなりですが、本日ご入金された方は私達が開発した異世界ホールにてご遊戯していただきます。」

 

「それではさようなら。」

 

「おい、なんだよこれ。身体が透明になってんぞ!おい!」

「よっちゃん…僕もすぐそっちに向かうから待ってて。」

「ツバサ!お前これが何か知ってんのか!お…ぃ…。」

そう言いながらよっちゃんは消えていった。

 

「始まったね。ツバサ」

「…脳汁ロワイヤル。生き残るのは"僕達"だ」

 

               2222年2月22日 9時20分            

               脳汁ロワイヤルスタート

 

 

                          異世界パチンカス 2話目   END